会計の全体像シリーズ初心者必見!会計の全体像

これだけ!会計士が会計の全体像を解説【①なぜ会計が必要?】

会計の全体像シリーズ
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God dag!Loan Wolf会計士です。

何回かに投稿を分けて、会計を全く知らない方に向けに「これだけわかっていれば十分」というレベルの会計の全体像について解説していきたいと思います!

多岐に渡る会計の話をまとめるのは結構大変かと思っていますが、全体像を簡潔に把握するためできる限り重要な部分に絞ってお伝えできればと思っています。

今日は第一回目、会計の成り立ちです。なぜ会計が必要なのか?を簡単に解説していきたいと思います。

それではいってみましょう。

このブログはこんなブログ
このブログは「グローバル×会計専門性」を目指す人を対象に、「米国公認会計士の魅力やキャリア情報、及び「グローバル×会計専門性」というキャリアを歩むうえで役に立つノウハウが得られる」というコンセプトで運営しています。
前提知識はゼロかつ初心者向けの記事のため、「グローバル×会計専門性」のキャリアを目指すつもりがない方でも、会計のエッセンスの理解に役立つ記事の執筆を心掛けています。
ご参考にして頂ければ幸いです。

会計の全体像

まずは会計の全体像です。以下の図をご覧ください。

これが会計の世界の全体像です。

過去と未来、自社のみの視点なのか他社を含めた総合的な視点なのか、という2軸でまとめてみました。

みなさまがイメージしている会計の領域は、基本的に「自社のみで発生した」「過去の事象」を扱います。

管理会計という分野では経営の意思決定のため、「未来」を見据えた意思決定をする領域が一部あります。

一方、競合となる他社を含めた視点を持っているのが、MBAで扱う経営という分野です。

経営の分野は以下のような幅広いトピックがあります。

  • マーケティング
  • 組織論
  • ファイナンス
  • イノベーション論
  • アントレプレナーシップ(起業に関する学問)
  • 交渉術
  • 法律
  • 戦略論
  • 統計学
  • 経済学 等々

赤字で強調しましたが、会計の側面から経営に貢献している分野は主にファイナンス、という学問となります。

この全体像をまずはしっかりとご理解ください。

企業の経営には総合的な知識や経験がいるんだね。

前にも言いましたが、会計は資格取得が先にきてしまい、枝葉のルールの暗記に終始してしまうことが多く、これが会計がつまらなくなる原因です。

私は、物事はまず全体像を把握しそれから詳細に進む、というルートが鉄則だと思っています。

確かに、全体の中のどこにいるかを常に把握していることが、何事においても大事だね

そもそもなぜ会計ができたのか?

会計が発達した理由は諸説ありますが、理解しておくべき重要な点はもうこれだけです。

「すべての会社に同じルール下で業績を報告させることで、過去業績との比較、および他社業績との横比較を可能とするため」

です。つまり、

自分が投資した大事な資金がきちんと使われ、利益が出ているか検討すること(過去比較)、および

様々な企業の中から、儲かっている、もしくはこれから儲かりそうな企業を競合と比較し投資先を検討する(横比較)

ため、会計に関する一律のルールを作った、ということです。

「過去比較」「横比較」を可能とするため、一律のルールが必要、ということだね。

この「ルール」に当たる部分が「会計基準」であり、会計にはたくさんの個別で詳細な会計基準があります。

つまり、様々な会社の多種多様なビジネス活動について、「このようなビジネス活動の結果生じた業績は、このルールに基づいて会計処理してください」という個別ルールがたくさんある、ということです。

会計基準はたくさんありますので、コンビニでの売上でも、不動産売買でも、携帯電話の契約でも、マンションの建設でも、暗号資産の取引でも、その他ほぼすべてのビジネス活動が網羅されています。

この詳細な会計基準に基づいて、業績を報告する義務が多くの会社にはあるのです。

まあ、投資家からのお金を預かっている身分上、ビジネス活動は逐一記録しておかないと、忘れたら投資家から怒られちゃうし、どうせ記録するならみんなが理解できる共通のルールで記録しておこうよ、ということですね。

会計のルールがなかったらどうなるのか?

結論は、「会計のルールがなかったら、正しい投資の判断ができない」ということになります。

以下の例、A社とB社の例で考えてみます。

さて、あなたは銀行だとして、どちらの会社にお金を貸したいですか?

恐らく全員が「B社」と答えると思います。

しかしながら、ここでA社とB社が同じルールで業績を報告していないことが明らかになりました。

具体的には、A社は1年間の売上高と利益を報告していた一方、B社は、3年間の売上高を合計した数値と2年間の費用を使った営業利益を使っていたのです。

ルールが統一されていないと、やりたい放題だね(横比較ができないね)…

さて、あなたはルール違いをみつけ、無事A社にお金(5年ローン)を貸すことができました。

A社はあなたから借りたお金で1年間ビジネスをし、結果の業績を以下の通りあなたに報告しました。

売上は倍増、利益率は3倍となっています。

あなたは貸したお金が確実に返済されることを確信したことでしょう。よってあなたは5年ローンを継続する判断をしました。

しかしながら、A社は2002年に勝手に業績報告のルールを変更し、架空の売上600と営業利益35を計上していたことがわかります。

ルールが統一されていないと、同じ会社でも業績の実態が把握できないね(過去比較ができないね)…

正しい業績が報告されていたならば、あなたは5年ローンをそのまま貸し続けたりせず、督促等のアクションを取っていたと思いませんか?

以上の例は極端だったかもしれませんが、会社の業績を報告する際にルール(=会計基準)が必要な理由は理解できたと思います。

第一回目はこのあたりで。Vi ses!

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