エクセルファイナンス

ゴールシーク機能とは?【ファイナンス向けエクセル】

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God dag!Lone Wolf会計士です。

今回はファイナンスで活躍するエクセルの機能のうち、ゴールシーク機能について解説していきたいと思います。

それではいってみましょう。

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このブログは「グローバル×会計専門性」を目指す人を対象に、「米国公認会計士の魅力やキャリア情報、及び「グローバル×会計専門性」というキャリアを歩むうえで役に立つノウハウが得られる」というコンセプトで運営しています。
前提知識はゼロかつ初心者向けの記事のため、「グローバル×会計専門性」のキャリアを目指すつもりがない方でも、会計のエッセンスの理解に役立つ記事の執筆を心掛けています。
ご参考にして頂ければ幸いです。

ゴールシークとは?

ゴールシーク機能とは、ある結果を求めたい時、入力値を逆算するときに使います。

英語では「Goal Seek」といっているよ。英単語からもなんとなく機能がわかるね

簡単な例で説明します。例えば、売上高は以下のように計算できますよね。

売上高 = 来客数 × 販売単価

通常は来客数と販売単価が先にわかっていて、次に売上高を計算することとなると思います。

ここで、例えば、売上高の計画を立てる場合を考えます。

具体的には、来年の計画として売上高1,000を達成したい場合、来客数を50人と予想したとき客単価はいくらとするべきなのか?を考えているとします。

このような売上高から逆算をする場合に、ゴールシーク機能が活用できます。

ゴールシーク機能の使い方

ではゴールシーク機能はどうやって使っていくのか、その使い方を説明します。

まずゴールシーク機能自体はエクセルの上部リボンのうち、標準的に設定されているかと思います。

データタブ → What if 分析 → ゴールシーク 

ではゴールシーク機能を実際に使ってみましょう。上の例で考えてみます。

売上高は「来客数×客単価」で計算できます。この計算式を予めインプットしておきます(下の図の例ではC2セルです)。

合わせて、客単価の部分は(何でもよいので適当に)数値を入力しておきます。

次にゴールシーク機能を使います。データタブ → What if 分析 → ゴールシーク でゴールシーク機能の画面を呼び出します。

ゴールシーク機能を使うにあたり、3つのパラメータが必要になります。

  • 数式入力セル=求めたい結果が計算されているセル(ここでは売上高を計算しているセルC2)
  • 目標値=求めたい結果を直接数値入力する(この例では売上高を1,000としたいので、1,000と直接数値入力)
  • 変化させるセル=求めたい結果を出すためのインプットとなるセル(ここでは、客単価が入力されているセルC5)

なお、変化させるセルには、予め何らかの数値を入れておくことがコツです。

結果として、ゴールシーク機能が求める結果(売上高1,000)となるインプット値(客単価20)を逆算してくれました。

このようにゴールシーク機能は活用できます。

この例はシンプルなので、あえてゴールシーク機能を使う必要もないかと思いますが、実務ではより複雑なエクセルを作って、その上で何かを達成するためには逆算すると…とような場面も多々あるかと思います。

ファイナンスには割引率を逆算で求めることがあるから、ゴールシーク機能は活躍できそうだね

ゴールシーク機能を使う例題

ファイナンスと絡めて、ゴールシーク機能を使用して割引率を逆算して求めてみましょう。

とある企業が向こう5年間で配当金を以下のような形で支払うことを約束したとします(場面は2023年末時点です)。簡略化のため、6年目以降の配当金については考えないことにします。

(後程ゴールシーク機能を使うために、割引率については適当に20%と入力しています)

さて、あなたはこの企業に200で投資(株式を購入)してもよいと考えておりました。この時、あなたはどの程度この企業にリターンを期待しているのでしょうか。

この問いもゴールシーク機能で解決することができます。

この例では、ゴールシーク機能のパラメータは以下のように設定します。

  • 数式入力セル=ここでは現在価値合計を計算しているセル(C11)を選択
  • 目標値=ここでは200を入力
  • 変化させるセル=ここでは割引率が入力されているセル(C2)を選択

この条件でゴールシーク機能を動かすと、結果は以下の通りになります。

割引率は11.4%(11.4136551387231%)と逆算できました。

結論は、あなたはこの企業の投資リスクに対する報酬として、年率11.4%のリターンを上げてもらうことを期待していることになります。

(恐らく明確に要求リターンは数値化できていないと思われるので、このような割引率をファイナンスではImplied割引率といいます)

なお、ゴールシーク機能を動かすに当たっては、エクセル上数値のベタ打ちではなく、すべて計算式が入っていることを忘れないでください。

上の例だと、以下のようなイメージです。

ちゃんと計算式が入っていないとゴールシーク機能がきちんと機能しないんだね

今回はゴールシーク機能を紹介しました。

使い方はシンプルなので、エクセルにはこんな機能もある、という具合に頭の片隅に入れておいて頂ければよいかと思います。

それでは今回はこのあたりで。Vi ses!

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